2011年08月05日

2倍

帰宅してニュースを見るたびに暗澹たる気持ちになります。
なでしこJAPANの快挙以外にさしたる明るいニュースもなく、毎日のように報道される食品に対する放射能汚染の話題。
私も食品製造に携わる者のはしくれとしては、関心を持たざるをえない話題です。
今は、古米の買いだめが流行っているとのこと。気持は、分かります。
東日本各地で、食品に対する放射線量の測定が行われています。
しかし、そもそもの暫定基準値自体が信頼に足るものなのでしょうか?

元々、原発の技術は原爆の技術から派生しています。
兵器は、その兵器自体の開発と同時に、その兵器に対応する手段の開発も行われるそうです。
例えば、飛行機に対する高射砲や対空ミサイル、古くは、矛に対して盾の強化、ミサイルに対しての対空ミサイル、細菌兵器に対しての対応ワクチンetc
放射能を無力化させる薬品や機械は、開発されていないのでしょうか?
少なくとも我国は、そのような都合の良いものは持ち合わせていません。

今回の事故で、我々は放射能の恐ろしさを知りました。
事故を起こしたら、その周囲が人が住めなくなったり、作物を育てられなくなるような技術は使うべきでないと今は、私もそう思います。
絶対に反対!ダメなものはダメ!とは申し上げません。
せめて、漏れてしまった放射性物質を無害化できる技術が開発されるか、震度8の地震と30mの津波をかぶっても壊れない原発をつくることができるのなら反対はしません。

我々、健康食品の製造業者の多くは、一般の人がご覧になれば過剰ではないかと思うほどの品質管理で商品の製造を行っています。
健康のために召し上がるものが、不衛生であって良いはずがないからです。

日本の電気代は、アメリカや韓国の料金の約2倍です。
しかもアメリカ人1人あたり電力使用量は、日本人の2倍です。
原油や天然ガスの国際価格は、ほぼ一定なので、電力会社やその関連企業、関連省庁が、その分の利益を得ているのです。

電力会社は、政治家にも多額の献金をしています。官僚には天下り先を。関連企業には気前よく高い金額で仕事を出します。また、マスコミにはじゃんじゃん広告をだし口を封じます。
関係者は、皆得をするので誰も文句を言いません。

しかし、一般庶民は選択の余地もなく2倍の価格で電気を買わされています。
それでも、東電管内の企業は15%節電しないと罰金を取られます。
このスキームをつくった人達は、本当に頭が良いと感心します。
「搾取」という言葉の意味が少し分かった気がします。

NTTが民営化を行って民間企業の新規参入が可能になって今の携帯電話の隆盛があります。
金融の自由化によって世界でも競争することができるメガバンクが日本にも誕生しました。
「電力」も自由化することによってたとえ原発を廃止したとしても現在よりも電気代が安くなるのではないでしょうか?

世界有数の経済大国になっても豊かさを実感することが少ないのは、このようなところに理由があるのかもしれません。

企画部:北

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2011年05月13日

遺産

朝、カーテンを開けると窓ガラスが汚れていました。
黄砂です。

遥々と遠くタクラマカン砂漠から風に吹かれて我家の窓ガラスを旅の終着としたのです。
春の風物詩と言えば聞こえが良いですが、黄砂には中国の近代化による公害にために有害な化学物質(有害)が附着していて、健康に対する害が懸念されています。

また、砂漠化が進行しているために黄砂が飛んでくる量も年々増えているそうです。
私は、週刊誌などで黄砂の害についての記事を呼んで「中国は迷惑な国だ。」と思っていましたが、今では日本が放射性物質を地球にまき散らす加害者です。

福島第一原発の事故では、今までに60京ベクレルという聞いたことのないほど大量の放射性物質を出しています。
欧州に比べて日本は1,000倍も多く地震が起きるそうです。だから政府が行った浜岡原発一時休止の決断は、英断だと思います。
すぐには、脱原発は無理だと思いますが、現存の原発に安全対策を行いつつも代替エネルギーの開発を行うべきでしょう。
福島第一の水素爆発のニュースを初めて目にした時、私は「電気料金が上がってもいいから原発はもう止めてほしい。」と思いました。恐怖のためです。安全な京都にいるくせに、心から放射能に恐怖しました。目に見えない「放射線」という訳の分からないものによって健康を害するのは嫌です。

巷では、節電がブームです。私もTV番組で言っていたレクチャーに従って冷蔵庫の設定温度を上げ、エアコンの使用を控えています。(今のところ関西での節電は無意味ですが、節約にもなりますし・・・。なんとなく節電しています。)
とはいえエアコンの普及もここ数十年のことですし、私の実家がクーラーを購入したのは私が中学生(私は、昭和49年生まれです)の時でしたので約20年前くらいです。数十年前までは、我々もクーラーなしでも平気で生活をしていたのです。
案外と日本中でエアコンを止めると室外機からの排熱が無くなるので、それほど暑くないかもしれません。

私達の世代(団塊ジュニア)は、地球規模の視点で見ると貴族だと思います。
(貴族:身分や家柄の尊い人。また、社会的な特権を世襲している上流階級に属する人。goo辞典)
私達の世代が、豊かな暮らしを送れているのは父、祖父、曾祖父の世代の遺産です。
この日本に日本人として生まれてきたから豊かな暮らしを送れているのです。

原発から出る使用済の核燃料などの高濃度核廃棄物が無害化するまでに、10万年の年月が必要だそうです。人類(ホモサピエンス)の出現から20万年。日本の歴史は約2,000年です。
誰が10万年後の核廃棄物に対する責任を負うのでしょうか?無論、10万年後はおろか100年後でさえも生きてはいません。
原発は、他の発電方法に比べてコストが安いといいますが、今回のような事故の賠償や処理、そして先々までの核廃棄物の処理までを考えると到底安いとは思えません。
我々は、10万年後まで子孫に被曝のリスクを背負わせるのでしょうか?それともお金と引き換えに外国に押し付けるのでしょうか?

たとえ我々の世代の負担が多少増えても、次代への「負の遺産」は残したくはないと思いませんか?

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2011年05月06日

「相手の気持ちになって考えなさい。」
と子供のころ弟や友達とケンカや言い争いをする度に、母からそう言って叱られました。

子供のケンカならお互いに同じレベルですから、相手の気持ちも想像できます。
しかし、違う環境、異なる文化、収入の大きな格差があればどうでしょうか?
相手の気持ちを想像することすら難しいかもしれません。

かってマリーアントワネットが、餓える民衆に対して
「パンがないなら、お菓子を食べればいいのに。」
と言って民衆から大顰蹙をかったことがあります。
豊かな人間が貧しい人間の気持ちを理解するのは難しいことなのです。

昨日のことです。
私は、目覚めのコーヒーを飲むためのお湯を沸かすために蛇口をひねりました。
しかし、水がでません。浴室、洗面所、トイレも確認しました。どれも水がでません。
すぐに水道局に電話して確認すると「断水ではないし、水も止めていない。」とのこと、
元栓を確認すると他の住人が自分の家の元栓と間違えて私の部屋の元栓を閉めてしまっ
たのことが原因だと分かりました。
かくして我家の断水は、10分あまりで解決しました。
この10分間に私は、
「モーニングコーヒー、飲まれへんやん。」
「シャワーを浴びたいなぁ〜。」(私は、熱いシャワーを浴びないとスムーズに起きられない)
「トイレも流せないよなぁ〜。」
「昨日に洗濯しておいてよかったぁ〜。」
と水に関する不便を考えました。

安心して水道水をそのまま飲むことができる国は、世界にたった11ヵ国しかないそうです。
もちろん日本もその中の一国です。
であるにも関わらず「水道水はおいしくない」とガソリンよりも効果なミネラルウォーターを購入
して飲みます。(ガソリン1リットルは、約150円、ミネラルウォーター500ミリリットルで110円)
ミネラルウォーターは、ガソリンよりも高価なのです。
おそらくミネラルウォーターを飲む2人に1人は、日本の水道水をミネラルウォーターのボトルに詰めたら違いが分からないでしょう。日本の水道水は世界的に比較すると美味しいのです。
我々は、そのままでも飲める水をお風呂やトイレあげくは洗車にまで使用しています。
まさしく湯水のごとくです。

違った角度から見ると、ぼぼ無尽蔵に水を使用することができる日本は産油国以上に恵まれているもかもしれません。
生まれながらに豊かな人間は、その豊かさに気がつかないものです。
また、世間知らずのボンボンは、大抵の場合は自分を苦労人だと思っているものです。
日本に生まれただけでも非常な幸福だと思います。
豊かな日本の自然と文化に感謝です。

企画部:北

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